2015年12月22日
すんきとは、長野県の木曽特有の漬物で、赤かぶの葉を塩を使わず複数の乳酸菌で発酵させたものであり、 長野県 味の文化財に指定されています。
日本の伝統的発酵食品の中でも、植物性乳酸菌だけで作る「すんき」は、 無塩と食物繊維の優れた健康効果や植物性乳酸菌の有用性が注目されつつあり、 健康面からも優れた食品、その味わいはほどよい酸味、木曽の冬には無くてはならない家庭の味になっています。
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長野県も一昔前までは、短命県の一つであり、三大疾病の多い県でした、その汚名を返上するために、県民の健康のために官民あげて、食、運動などを改善して今の長寿県になりました。
もともと雪の多い地域で、塩漬けなどの保存食、漬物も多く、塩分の摂り過ぎ、運動不足などで生活習慣病になる方も多く、その部分にアプローチしたことが長寿県になったと言われています。
その中で、昔から食べられていた漬物に「すんき」という、塩漬けでない漬物が木曽地方にあり、この地域に住む方々が健康であったことから、クローズアップされた経緯があります、大学なども研究しており、植物性乳酸菌、無塩、食物繊維の有用性を認め、更に研究をしています。
野菜は、捨てられる葉、例えば大根の葉、にんじんの葉、「すんき」の赤かぶの葉など、栄養学的にも優れたものも多く、昔は、ダイコン葉やにんじん葉の炒め物や漬物も家庭で作られていました。
塩漬けの漬物における塩分、またカップラーメンや調味料に含まれる塩分などは、現代においても問題で、しかし塩分、ナトリウムを摂取しない生活は、中々難しく、如何に塩分を押さえること(必要ですが)よりもカリウムを取ることに重きを置いた方が良いと思います。
例えば、青森県の家庭でも、リンゴを皮を剥いて食べる家庭は、塩分過多になる傾向があり、リンゴを皮ごと食べる家庭は、あまりならないということも事実であり、リンゴの皮に含まれるカリウムや食物繊維群であるペクチン、またポリフェノールなどが、普段の塩分を尿や便で出す効果もあることからなるべく皮付き(カリウムなど)を食べることも必要だと思います。
ただ、目一杯漬物を食べたい方は、「すんき」などは、ベストだと思います。
しかし、乳酸菌は、ほとんどが大腸には届かず、届いた乳酸菌が大腸に着床するかもわかりませんので、言われるほどの効果は期待できませんが、乳糖として腸内細菌の食事になりますので、乳酸菌があった方がよいとも思います。「すんき」においては、食物繊維群(腸内細菌の主食)や無塩が効果を発揮しているもので、善玉菌を増やす効果も期待できると思います。
人間は、成人になると同時に老化が始まります、老化と同時に善玉菌(ビフィズス菌)が著しく減っていきます、一番腸内環境を整えるベストなことは、食物繊維群(レジスタントスターチ、不溶性・水溶性食物繊維、オリゴ糖/穀物、海草、キノコ、豆など)を摂り、現状ある善玉菌を増やすことであり、出来る限り食物繊維群の摂取を意識することが健康長寿の秘訣だと思います。